2017年11月11日土曜日

市役所窓口の新しいサービスのカタチを見てきました。(行政視察報告)

 ワタクシ鈴木が委員長をつとめさせていただいている庁舎及び福祉会館等建設調査特別委員会では10月30日〜31日に兵庫県神戸市東灘区と愛知県稲沢市の行政視察を行いました。
新幹線で西へ向かう時にチェックするのは世界遺産の富士山。列車が静岡に近づくと風下に雲をまとった姿を現しました。

兵庫県神戸市東灘区「新庁舎建設について」

敷地条件に合わせた設計、環境負荷軽減、防災対応も考慮した設計


 神戸市の行政区は9区。そのうち新庁舎の建設工事を行っている兵庫区と北区についてご説明いただきました。
 北区は駅前地区第2種市街地再開発事業により駅上の共同ビルへ移転する事業で、ビル4階からが庁舎でフロアごとにジャンル分けする設計。兵庫区は公園に面し消防署庁舎を含めた敷地内移転工事。こちらはフロア面積を多く確保できないため1フロア1課に整理し使い勝手を考慮するなど、建設条件に合わせたレイアウトの工夫がありました。また環境負荷軽減のための雨水や下水高度処理水の活用、直射日光対策の工夫は非常に参考になると感じました。

「転入・転出時におけるワンストップ窓口」

とにかくお客様を待たせない工夫に満ちたレイアウト

庁舎2階の総合窓口発券機回り。発券だけでなく案内カウンターで職員が来庁者を案内する。
2階フロアのレイアウト変更の設計は事務・文具メーカーによるもの。受付カウンターからソファ、カーペットのカラーコディネートセンスと来庁者動線に合わせたレイアウトがとても新鮮でした。
申請書は複写式6枚綴りで、何度も同じ内容を記入せずに済むような工夫が。
 総合窓口化するにあたっての庁内システムの改修はなし。市民課を中心に保険年金医療課と子ども家庭支援課の職員が相互乗り入れの形をとることで、繁忙期には多忙な窓口に各課の職員が応援に回ることで来庁者の待ち時間短縮の工夫しているところを拝見すると、現状の小金井市でも導入可能と思えます。ただし、レイアウト変更工事経費5,500万円はともかく総合窓口化対応職員の人件費のランニングコスト700万円を市民サービス向上の必要経費として整理できるのかが課題となると感じたところです。

愛知県稲沢市「福祉総合相談窓口」

机4台で相談者の複合的課題に対応し、庁内の福祉総合相談対策チームで支援策を提供する

たまたま庁舎にいらした加藤錠司郎市長と議場入口で。行政視察受け入れの御礼とご挨拶をさせていただきました。
 市役所庁舎は昭和45年に建設されたもので市民課窓口は3階までの吹き抜け構造の重厚な建物です。1階の福祉課の前面に委託した社会福祉協議会職員4名と机4台を設置して複合的課題を抱える相談者に対応し「福祉総合相談対策チーム」、「支援会議」で生活・地域・障がい・高齢者福祉グループと子ども子育て、健康課との連携を図ることで困難事例にも対応している点は、社会福祉協議会への委託を別としても小金井でも採用すべきと感じました。
手前の机4台が福祉総合相談窓口。この机の後ろ側が福祉課、隣が高齢者福祉、こども課というレイアウトになっている。
この日は社会福祉協議会職員は不在だったが、相談員のバックアップは福祉総合相談対策チームが行う。総合相談窓口化以降は児童相談所との連携が可能になったことにも注目すべき。
 小金井市でこの形態での導入を考えた時の課題と感じたのは、事業を委託した場合、社会福祉協議会職員と市職員との調整や打ち合わせが偽装請負とならないように契約上の整理が必要なこと。窓口担当者の専門性の担保も重要な点と思います。また学校教育や児童相談所、生活保護や権利擁護、生活困窮者支援事業部門との連携など、庁内の部・課をまたいだ連携をどのように動かしていくのか、これまで小金井市があまり得意でない庁内連携、専門家との連携をどのように図っていくのかも非常に重要なテーマになってくるのではと感じた視察でした。












生きづらさを救う居場所とは (発達障がい者当事者青年Rさんのお話を聴いて)

昨日の午前中は、公民館貫井北町分館で「コロナ禍を経験して考える 人と地域がつながる共生社会」講座でした。 7 月 23 日まで 6 回連続で様々な生きづらさを抱える当事者のお話しを聞く男女共同参画講座 の第 1 回目で、講師はこれまで 3 期にわたり小金井市地域自立支援協議会...